7.1 移動フェイズとユニットの移動

7.1.6 全速移動

水上艦は6ポイント以上移動する場合、全速移動を利用することになります。このとき追加で消費される補給ポイントは以下の通りです。

機甲ユニットの2領域先への移動や未整備領域への移動、そしてすべての地上ユニットにおいて移動コスト2の境界線を超えるとき、1ポイント余分に補給ポイントを消費します。
ユニットが全速移動を行った場合、ユニット表示に赤い矢印が表示されます(通常移動時は緑)。

7.1.7 戦略移動容量

(中略)

輸送船団は同一ターン内に通常移動でき、加えて他のユニットを戦略移動させることができます。
ひとたび他のユニットが戦略移動に利用すればもうその輸送船団は自力の移動力をすべて使い切ります。一つの海域に複数の輸送船団がいた場合は片方の輸送力を使い切るまで、他の輸送船の輸送容量を使いません。
陸地に鉄道がある場合、海から陸に輸送したあとさらに他の陸地に移動するときのみ鉄道の輸送容量を使います。

島に港がある場合、港から島のある海域に移動するときには移動力を消費しません。これを利用することによって島にいる輸送船団を海域に出して戦略移動に利用したあとまた港に戻すことができます。

戦略移動では補給ポイントを使いません。
しかし戦略移動で敵領域に侵入する上陸作戦時は補給ポイントが必要です。
上陸作戦時には輸送船団の輸送容量と揚陸容量の両方を使います。機甲以外の地上ユニットは5ポイント、機甲ユニットは10ポイント消費します。

上陸作戦時に臨機射撃を受けた場合、そのユニットを運んだ輸送船団にもダメージが適用されます。

7.1.8 移動の特別なケース

揚陸移動(上陸作戦)

地上ユニットは輸送船団を経由して敵地に戦略移動できます。このとき機甲以外は5ポイント、機甲ユニットは10ポイントの輸送容量と揚陸容量の両方を消費して行います。揚陸容量は環境設定で輸送容量表示をオンにしているときに、輸送容量の右側に表示されます。

揚陸移動は地上ユニットが通過するすべての輸送船団の輸送容量と揚陸容量を使用します。このときユニットの通常移動力や通常の戦略移動(鉄道など)を使用することはできません。よって移動は沿岸か島から始め、到着まで海だけを通らねばなりません。上陸作戦終了後はもうそのユニットは動くことはできません。

揚陸移動は冬ターンの間、寒冷地域で行うことはできません。寒冷地域は冬ターンの間、マップ上で白っぽい色合いをしています。

(編注:以下が難解で解読不能)
If the player wishes to move a unit that will ultimately be part of an amphibious invasion, for only a portion of the entire move (in order to better dictate the path taken during the move), the player must hold down the Alt key when making the move. If this is done, Amphibious Points will be subtracted and the unit will still be able to move into an enemy region as part of an amphibious invasion. The player would do this if they want to closely direct the path the unit will take during its move to it’s final destination.

輸送船団の移動

輸送船団は貨物を積んでいるか輸送容量を少しでも使っていると、そのターンは自力で動くことはできません。ユニットや補給物資などの貨物が積まれると、次のターンまでその海域にとどまります。輸送船が攻撃を受けると、貨物もダメージを同様に受けます。

輸送船団は、ターン開始時から移動せずかつ輸送容量もフルに残っている他の輸送船団を伝って移動する限り、移動力を消費しません。
つまりターン開始時にまず輸送船団から動かすと、とても長い距離を他の輸送船団を伝って移動することができるのです。

島に港がある場合、港から島のある海域に移動するときには移動力を消費しません。これを利用することによって島にいる輸送船団を海域に出して戦略移動に利用したあとまた港に戻すことができます。これは輸送船団を守るのにとても効果的です。

港湾間の移動

港にいるユニットは他の港に移動するときに限り通常の2倍の移動力で移動することができます(端数切り上げ)。
臨機射撃を受ける場合は適用されませんし、その時はもうそのターンは移動できなくなります。

編注:端数切り上げと原文にあるけど、2倍だから端数なんてないのでは。またマップ上ではこれを行うときに普段は赤色で移動不能となるはずのものが緑色で移動不能と表示され、実際に移動できます。たぶん誤植)

友好海域外での艦隊の移動

自勢力の島のない海域か自勢力の陸地に接していない海域に水上艦が侵入するときは、移動力が1ポイント余分に必要です。

友好的な列強領域の通過移動

ユニットは友好的な列強の領域を通過することができます。ただしその領域内にとどまることはできません。
たとえば西側連合の軍隊はソビエトの支配領域を移動できますが、ソ連領内にとどまることはできません。

補給ユニットは例外で、他の連合国領域内に到達するとそのターン終了時にその国のものになります。
これを行えるのは日独間と、西側連合・ソ連・中国の間です。

友好国の領域を通るときに相手国の鉄道や輸送船団を利用した戦略移動はできません。
友好的な列強のユニット間で臨機射撃は起こり得ます(編注:意味不明瞭)。

7.1.9 航空ユニットの航空基地

すべての航空ユニットはそれぞれ自分の基地を持っています。基地を変更するには他の自勢力領内に航空ユニットを移動することによって行います。
航空基地の概念は、戦いを終えたユニットはいつもその基地に帰投するので、航空ユニットをその地域での作戦行動における運用を考える点において効果的です。
戦闘が終わると航空ユニットは来るときと同じ航路を通って自動的に基地に帰投します。
航空哨戒に出ているなど、ターン開始時に基地にいない航空ユニットは自動的に帰投します。この自動移動は臨機射撃を受けず、妨げられることはありませんし、移動力も消費しません。

航空ユニットが基地を変更するのは以下のときです。

  1. 航空ユニットが他の自勢力領域に移動したとき(ただし空母にいる艦載機はのぞく)
  2. ターン終了時に自軍のすべての航空ユニットが現在いる陸上領域に基地を設定するとき(空母にいる艦載機はのぞく)
  3. 基地が占領されて失われ、戦闘後撤退するときか航空哨戒から帰投するとき。この場合撤退ルールに従って変更先が決まります。

航空ユニットは侵入禁止領域(マップ上で白く塗られた領域)を通過することのみでき、着陸することはできません。

7.1.10 空母艦載機

(中略)
空母艦隊は積載している艦載機と同じ領域にいないときは、動くことができません。空母艦隊が動くと積載している艦載機は移動力を消費することなくともに動きます。艦載機を選択した状態で地上を左クリックすることで基地変更ができます。ユニット表示の空母上で右クリックすることで積載ができます。何も積載していない空母のいる領域に左クリックで移動し、空母を右クリックすることで積載できます。

空母艦隊を発艦した艦載機の移動をキャンセルすることができますが、元いた同じ空母に戻らねばなりません。

7.1.11 航空哨戒

航空ユニットを海の領域や戦闘の必要のない敵支配領域に移動させ、ターン終了までそこにとどまらせることができます。これをすることによって航空哨戒を行ったことになります。航続距離の範囲内であれば一つの領域にいくつでも航空ユニットを移動させることができます。哨戒中の領域に敵ユニットが入ってきた場合は攻撃することができます。哨戒中のユニットは次のそのプレイヤーのターン開始時に自動的に基地に帰投します。

哨戒中のユニットが敵ユニットと戦闘を行い、その結果勝利し撤退の必要がなければその領域にとどまり続けます。敗北すれば基地に帰投します。負けない限り何度でも接触した敵と戦います。

注意しなくてはいけないのは、航空ユニットは敵の航空ユニットがいる領域に入ると必ず戦闘をしなくてはいけないということです(編注:戦闘せずにターンを終了しようとすると警告が出る)。航空哨戒をしたい場合は、敵の航空ユニットがいない領域で行いましょう。

味方の艦隊を守るのにその上空に航空哨戒をさせるのはよい戦略になります。そこを通過しようとする敵艦隊に臨機射撃を行うことができるからです。

7.1.12 ユニット移動メニュー

(中略)
移動したあと同ターン内に元いた場所に移動したいときはALTキーを押しながら移動してください。ALTキーを押さずに元いた場所をクリックすると(可能であれば)移動のキャンセルになります。
(編注:日本語版では戻ることはできませんと緑色で表示されるが、ちゃんと移動のキャンセルはできます)

7.1.13 ユニットの空輸

歩兵、空挺、補給ユニットは航空機で輸送することができます(編注:民兵も可)。戦略爆撃機を選択し、輸送したいものを右クリックすると積載するので、そのあとは航空機と共に貨物も移動します。補給ユニットは1ユニットの戦略爆撃機に5ユニットまで積めます。

歩兵と補給ユニットは自勢力の領域にしか運べません。しかし空挺ユニットは自勢力だけでなく敵の領域にも運べます(戦闘に参加します)。

(中略)

通常は戦略爆撃機の持つ移動力でそのまま空輸できますが、空挺を敵領域まで空輸するときに限り戦略爆撃機の移動力の半分までしか運べません(端数切り上げ、ただし上限は移動力2ポイント)。

そのターンにおいてすでに他の移動をしたユニットは空輸できません。しかし空輸した後に右クリックで爆撃機から下ろせばそこから戦略移動をすることは可能です。

空輸中に海上や敵領域通過時に臨機射撃を受けた場合、積まれた歩兵や補給ユニットは爆撃機が受けたものと同じ量のダメージを受けます。

空輸で空挺ユニットが敵領域に移動するその間は未補給状態になり、戦闘においてペナルティを受けることになるでしょう。

7.1.14 敵領域の陸地に接する海を越える移動に関する制約(抑止ポイント)

このルールは艦船や航空機が敵の支配領域の近くを通るときの航空管制や掃海艇による妨害によって不利になることを反映しています。ユニットに実際の損害が起こらずとも、通過する敵基地に属する少数の航空機や艦船によって(たとえマップ上になくとも)無視できないほどの損害を被る要因になるのです。

敵支配領域の陸地は次の条件を満たすとき、抑止領域となります。

ア・ワールド・デバイデッドにおいて、海軍や航空機や輸送されているユニットはある海域から他の海域に移動するとき抑止領域に接していれば1抑止ポイント(Interdiction Point=IP)が加算されます。ただし例外としてターン開始時にいた海域から移動するときにはIPが加算されません。IPは輸送船団を伝って移動する地上ユニットにも加算されます。

例として西側連合のユニットがスカゲラクからカテガットに移動するとノルウェイとデンマークがドイツ領であれば2ポイントのIPが加算されます。さらにバルト海まで移動すればデンマークの分のIPがもう一度加算されて合計3ポイントになります。

IPがいくら加算されるかはユニットを移動させるときに黄色い円の中の数字で表されます。実際にユニットに加算されたIPはユニット表示の下部に小さい黄色い数字で表されます。そのターンの間ユニットが戦闘に参加するとロールの出目にIPの分不利な修正がなされます。IPは海から海の領域へ移動するユニットに加算され続けます。戦闘終了後か移動フェイズ終了時にIPは0に戻されます。

7.1.15 軍の解散

自勢力のユニットの解散を行うことができます。ユニットを選択し"d"ボタンを押すことでそのユニットは破壊されます。これは地上ユニット・艦船・航空機・補給ユニットすべてで行えます。インフラユニットに対しては行えません。これを実行することはまれでしょうが、連合国勢力からユニットをその領域に入れるために海軍ユニットを破壊する必要があるかもしれません(やや意味不明)。


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